Oneplus 3TをOTA経由でNougatに更新する

Oneplus 3Tを利用し始めてから3週間が過ぎました。2016年内のAndroid 7.0 = Nougatへの更新を公言していたこともこの機種の選定理由の一つでしたが、年末ぎりぎりのタイミングで配信が始まりました

しかし、Oneplusは日本市場に参入していないためか、2017年1月14日現在でNougatのOTAが降ってきません。もちろん自分でイメージをダウンロードしてflushすればいいことはわかっていますが、Oneplus 3Tについては極力イレギュラーな利用方法は避けたいので、今回はインターネットVPNを利用してNougatに更新する方法を紹介します。

VPN = Virtual Private Networkは、ネットワーク上の特定の二か所の間に仮想の専用ネットワーク(”トンネル”や”土管”と呼ばれます)を構築する技術の総称です。VPNの本来の目的は、暗号化技術で保護された仮想の専用ネットワークを構築・介することにより、信頼できないネットワーク上で盗聴や改ざんのリスクがない安全な通信を実現することにあります。

その性質上、VPNは結ぶ拠点の両者の同意に基づいて接続するのが基本です。しかし、いつの頃からかインターネット接続自体を目的としたVPNサービスが提供されるようになりました。簡単に言えば、インターネットとの接続点を持つ事業者がVPNを提供し、そのVPNに接続することで当該事業者の接続点からインターネットに出ることができるというものです。VPN接続さえ確立できれば、以降のインターネット接続は当該事業者からの接続に見えるため、いい言い方をすれば高い匿名性の確保、悪い言い方をすれば送信元の偽装が可能になるわけです。

上記のようなVPNサービスは、インターネットへの接続に厳しい検閲がある国の人々が、検閲を逃れて”本来の”インターネットに接続する目的で利用していることが確認されていますが、これは”いい利用方法”の代表例と言えるでしょう(もちろん国も見つけ次第片っ端からアクセス禁止にしてゆくわけですが)。

話を戻すと、Oneplus 3TのOTAが日本で降ってこないのは、Oneplusが日本に進出していない = 日本がそもそも配布対象の国に入っていないためと考えるのが妥当でしょう。であれば、Oneplusが進出している国 = 配布対象に入っている国にOneplus 3Tを持ち込めばいいという話になりますが、それだけのために海外旅行をするのは現実的とは言えません。なので、VPNを利用して配布対象に入っている国にいるかのように”見せかける”ことで、OTAを入手しようというのが今回の趣旨になります。

1.  Opera Free VPNをGoogle Playから導入する

無償で公開されているVPNサービスへの接続を行うVPNクライアントは、Google Playで多数公開されています。VPNサービスを利用すると、接続した後のすべての通信はVPNサービス提供者を経由することになるため、提供元の信頼度の観点から、またOneplus Forumの報告を見て、今回はOpera Free VPNを選択しました。

2. Opera Free VPNでカナダに接続する

導入が完了後、Opera Free VPNを起動します。”接続済み”と出ますが、接続されていないので”接続済み”をクリックします。

管理人が自動的に接続されたのはオランダでした。

Oneplus Communityに書き込まれている情報を見ると、同様の手段で更新に成功している人の多くは、カナダを接続先としているようなので、”地域を変更”をクリックして、接続先をカナダに変更します。

カナダに変更されました。よく見ると、シャツの模様がカナダの国旗ですね…芸が細かい。

この状態で”設定” – ”システムアップデート”を選択すると、更新が見つかってNougatのOTAをダウンロードできるようになりますが、VPN経由でのダウンロードはとてつもなく遅いです。更新通知を受け取るにはカナダから接続しているように見せかける必要がありますが、通知さえ受け取ってしまえばファイルのダウンロード自体は日本からでも行うことができるので、改めて日本から接続しなおしましょう。

ダウンロードの開始を確認したら、右下の”ダウンロードを一時停止”をクリックしてダウンロードを停止し、”設定” – ”(無線とネットワークの中の)もっと見る” – ”VPN”で、Opera VPNを終了させましょう。右上に見慣れない鍵マークが出ていますが、これはVPNで接続していることを示すものです。

接続を解除すると鍵マークが消えるので、再度”設定” – ”システムアップデート”を選択し、ダウンロードを再開します。

右上から鍵マークが消えているにもかかわらず、ダウンロードが行われていることがわかります。ダウンロードが完了後、画面の指示通り進めれば、OSの更新と再起動が行われます。これでNougatへの更新が完了したことになります。

以降に配信されるOTAも、日本向けには配信されない or 大きなタイムラグがあることは確実でしょうから、Opera VPNはそのまま残しておけばいいでしょう。常駐するタイプのアプリではないので、特に邪魔にはならないはずです。

少しづつ違いはありますが、元々Oxygen OSがNougatのUIや機能を一部先取りしてた部分があるので、正直それほど大きな差を感じないというのが実感ですが、一点だけ個人的に気になった設定を挙げておきます。

”設定” – ”ディスプレイ” – ”画面のキャリブレーション”

好みもあるかもしれませんが、Oneplus 3Tの色合いは以前利用していたAscend Mate 7に比べるとけばけばしいという印象を受けました。ここで”sRGB”を選択すると、かなり控えめな(レトロな?)色合いに変更することができます。

「Oneplus 3TをOTA経由でNougatに更新する」への1件のフィードバック

  1. はじめまして、参考になりました。
    実は本日GearBestから到着して、起動後Wifi接続後すぐに、UPDATE通知がきていたのでUPDATEしたら。
    途中でUPDATEが止まる悲劇が…
    アンドロイドが起動しなくなり(起動画面でとまります。ブートで止まるというんですかね?)、公式のサポートにも説明があったadb sideload 機能を発見して復旧させましたが
    かなり焦りました。PCにAndroid SDKは入れなくてはならずかなり手間取りました。

    復旧後にこちらの記事を見てるんですけど、こういう手法をとらないとだめなのかもしれませんね。
    日本の情報が少なくてかなり困りました。
    焦っていたので古いVersion 3.5.4で復旧させたのですが、公式にはVer 4.0.3 (2017-02-13)が上がっていました。
    (痛い目にあったのでもう個人的にこの機種でOS UPDATEはしませんが、参考まで。。。)

    そうそう”設定” – ”ディスプレイ” – ”画面のキャリブレーション”はVersion 3.5.4にも入っていましたよ。

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