Ascend Mate 7を2015年8月に購入してからずっと、通話専用SIMを挿したNexus S + データ通信専用SIMを挿したMate 7という2台持ちで頑張ってきましたが、Nexus Sが色々怪しくなってきた(購入から6年弱が経過しているの止むを得ませんが)ため、Dual SIM機の購入に踏み切ることにしました。
実は、妻がMotorola Moto G4 Plusをこの夏から利用していて”普通に”利用できているので、自分もいつかは…とずっと思っていました。G4 Plusを購入した時は、スマホに不慣れな妻向けに安全性を最優先に当該機種を選定しましたが(当時Dual SIM機で技適を通過していたのはG4 Plusだけだった)、管理人が利用するのであれば話は別です。じっくりと機種選定から始めることにしました。
重視した点
基本的に管理人は一点豪華主義で、それなりに高い金額のものを買う時は、その時点で最高のものを買って長く使うというポリシーです。その観点でまずは市場に出ているスマホの市場調査から始めました。以下は2016年12月上旬時点の話として読んでください。
CPU : アーキテクチャについてはSnapdragonのみを候補としました。Mate 7のKirinも特に問題はなかったのですが、逆に言えば積極的に選定する理由もありません。モデルは820がハイエンドの主流機に、821は”最新の”ハイエンド機に搭載されていますが、性能が向上して消費電力は低減されているとのことで、CPUはSnapdragon 821一択としました。これだけで候補をかなり絞り込めました。
メモリ : Mate 7は2GBですが、何も起動していない状態で空きメモリは約1GBで、常に不要なアプリを意識的に落としていました。市中の製品の搭載メモリはおおむね3 – 4GBがミドル~ハイエンド、6GBが”最新の”ハイエンドという感じで、6GBも何に使うの?というコメントはそこかしこに見られましたが、いずれある分だけ使われるようになるのが世の常なので、メモリは最低4GB、できれば6GBとしました。
ストレージ : Mate 7は内蔵16GBで、そこに64GBのMicroSDを挿して使っていますが、確認したところ合計の使用量は約32GBでした。現行のフラッグシップ機のストレージ容量は機種によっては128GB、その次が64GBで、32GBだとミッドレンジに近づくという感じです。現状を踏まえると64GBで不足するという状況は考えにくいものの、大は小を兼ねる = 128GBも魅力ということで、ストレージは64GB以上としました。
画面サイズ : これはハイエンドかどうかというよりは好みによる部分が大きいかと思います。Mate 7は現行機の中では最大サイズといえる6インチでした。管理人は身長180cm超で手もそれなりに大きく、右手で持って親指が画面の左端に届くものの、接触面積の関係でうまくタッチを認識してもらえないことがありました。とはいえ、大画面は色々便利だったので(特にスクリーンキーボードを利用する場合)、画面サイズは5.5 – 5.7インチを基本とすることにしました。ちなみに動画を見たりはしないので、4K対応は無視しています。
対応バンド : ドコモ系のSIMを利用する前提でSIMフリー機を選択する際の最大の分かれ道は、FOMAプラスエリア対応を条件とするかどうかだと思います。前述の通り、管理人は通話にはずっとNexus Sを利用していましたが、これはSIMフリー機の元祖ともいえる機種で、当然ドコモのFOMAプラスエリア対応などしているはずもありません。しかし、東京23区内に会社と自宅の両方がある現状では、アンテナが立たなくて困ることはなかったため、最低限という意味でLTEはバンド1/3、3Gはバンド1への対応を条件としました。
Dual SIM : 今回の主目的は2台持ちを1台に集約することなので、Dual SIM対応自体は必須です。Dual SIMにはいくつかタイプがあり、理想は通話と通信の同時利用が可能なDSDA(Dual SIM Dual Active)ですが、通話中にデータ通信が必要となる状況はほとんどないと思われるので(タブレットでヘッドセットを利用して通話するなら話は別ですが)、今回はLTEと3Gでの同時待ち受け & 排他利用が可能なDSDS(Dual SIM Dual Standby)を条件としました。
条件に合致する対応機種を探す
ここまで上げた条件に合致する機種を探します。膨大な機種のスペック表を自分の目で眺めるのは現実的ではないので、今回は機器のスペックでの絞り込みができるGeekbuyingの検索機能を利用します。Dual SIMとSnapdragon 821を条件としただけで、ここまで絞られました。
絞られた候補の中から画面サイズが小さすぎるもの(Xiaomi Mi 5S = 5.12インチ)、大きすぎるもの(Xiaomi Mi MIX (Pro) = 6.4インチ)を除外した結果、生き残ったのはXiaomi Mi 5S Plus、LeTV LeEco Le Pro 3 X720、Oneplus 3Tのみとなりました。
なお、画面縁がラウンド = 画面保護ガラスを貼りにくそう(管理人はシール派ではなくガラス派です、Gigazineのレビューも微妙な評価)という観点でXiaomi Mi Note 2も外しましたが、大容量バッテリー(4070mAh)や最高峰のカメラ解像度(22.56メガピクセル)など魅力的な点も多い機種です。また、グローバル版は珍しくBand 19 = FOMAプラスエリアのバンドに対応しているので、そちらを重視する人には有力な選択肢になるでしょう(同社のフラッグシップ機種なので高価ですが)。
続いて生き残った3機種の情報を収集し、最終検討に進みます。ちなみに、スペック比較は、こちらで横並びの比較結果を参照できます。
Xiaomi Mi 5S Plus
実は最初はこちらが最有力候補でした。なんといっても魅力はその価格で、期間限定のセールとはいえGearBestでメモリ6GB + ストレージ128GBの最上位機が日本円で45,708円と、まさに驚きの価格でした。
惜しむらくはこの価格がゴールド限定で、SILVER WHITEにすると56,763円になること、本当は一番好きな色のDark Grayが選択できない点、前述の通り冷静に考えるとストレージ128GBは過剰スペックである点などが気になって決めきれずにいた間に、搭載OSのMIUIが日本語に対応していないこと、MIUIやXiaomi自体についてもあまりよくない噂があること(ここでは詳細は書きません、自己判断で調べてください)などを確認し、悩みぬいた末に見送ることにしました。
LeTV LeEco Le Pro 3 X720
この機種はとにかく情報がなく、LTEと3GのDSDSが可能かどうかすら、まともな情報を見つけ出せませんでした。日本国内でも、発表時点でのレビュー記事はそこそこありますが、実際に買って使ってみたという投稿はほとんどないため、利用には自分が人柱になる覚悟が必要そうに見受けられました。その他にも色がゴールドとピンクしかない、取り扱いがある & 在庫があるオンラインショップも少ないなどのデメリットばかりが目につき、それを超えるだけのメリットが見当たらなかったので(強いて言えば、同一スペックならば他社よりも価格が多少安い程度)、今回は見送ることにしました。
Oneplus 3T
この機種の大きな特徴は、搭載OSであるOxygen OSが日本語に対応しているという点です。また、機種としてAndroid 7.0へのアップグレードが約束されているいう点、日本国内でのLTE + 3GのDSDSが確認されている点も重要ですが、Oxygen OSが素のAndroidに近い”素直な”OSである(と言われている)点も見逃せません。初めてのスマホがNexus Sだったこともあり、余計なものが入っていない環境が好きなので…唯一残念なのがDaydreamに対応する予定がないという点ですが、おそらくは次の買い替えの2年後までにDaydreamが世界を席巻するとは思えないので、まぁこれについては目をつぶることにします。
ということで、Oneplus 3Tを購入することに決めました。
どこで買うかを決める
何を買うかを決めたら、次はどこで買うかの検討です。基準としたのは日本円で価格が表示されるExpansysとGearbestです。まず定番のExpansysですが、Oneplus 3Tのページはあるものの残念ながら確認した時点では在庫がありませんでした。しかも高い。ちなみに”A3003”はアジア向けのモデルの型番で、中国本土向けはA3000、北米向けはA3010です。違いは対応バンドのみのようです(A3010以外は今回の条件を満たす)。
続いてGearbestで、こちらは取り扱いも在庫もありました。本稿執筆時点で、期間限定のFlash saleの対象製品になっており、通常時よりも3,000円ほど安いようでした。モデルの記載はありませんが、対応バンドが3G: WCDMA Bands 1/2/5/8、4G: FDD-LTE Bands 1/3/5/7/8となっているので、A3003だと思われます。
ちなみに、ここで表示される円建ての金額は、実効レートから自動的に計算された数字ではなく、最終的な支払額になります。通貨をドルに変更すると$499.99と表示されましたが、本稿執筆時点のYahoo!ファイナンスに表示されるレート($1 = 115.293円)で計算すると、約57,645円になるので信じられないほど日本円に有利なレートで計算されています。逆算すると$1 = 103.88円になりましたが、これは2016年11月上旬 = 約1か月ほど前のレートでした。トランプ相場で歴史的に急激に円安が進んだ結果として乖離しているのだと思われますが、適用レートの改定による急激な値上げがいつあってもおかしくない状況です。Gearbestで購入を検討中の商品があったら、早めに決断するのが吉かもしれません。
2ちゃんねるでよく名前が挙がるその他のショップも一通りチェックしてみました。まずは色々怪しげな噂がある1shopmobileですが、こちらは販売ページはあるものの、在庫がないのか価格は表示されませんでした。2ちゃんねるでの注文した人の書き込みによると、扱っているのはA3003のようです。
続いてOppomart。確認した時点で6GB/64GBのGunmetalの在庫はあるようでした。Color & Storageを開いた状態でのスクリーンショットが取れなかったのですが、ストレージを128GBにすると+$50ようでした。$459なのでかなり安そうですが、1$ = 115円で計算すると52,785円となります。ドル建てで購入すると決済業者(Paypalやクレジットカード会社)のレート = 実効レートよりも数円不利なレートになるので、最終的な円建てでの支払額は更に1,000円以上高くなるでしょう。ドル建てだとOppomartの方がGearbestよりも$40も安価なのに、円建てにすると数千円も高くなってしまうことになりますが、ここからもGearbestのレートがどれほど常軌を逸しているかがわかります。
最後がGeekbuying。画面上の価格はOppomartよりも$30も高いですが、こちらは送料込です(Oppmartの送料はよくわかりませんでした)。A3010 = 北米モデルに見えますが、対応バンドを見るとA3003のように見える(WCDMA B1/2/5/8、4G: FDD-LTE: B1/3/5/7/8)ので、ここで買うならば要確認かもしれません。
候補は以上です。表示されている価格を円建てで計算するとGearbestの圧勝なので、今回はGearbestから個人輸入することにしました。ちなみにGearbestは基本送料無料ですが、追加料金を支払うオプションが以下の通り用意されています。
5-9 営業日で届くPriority Lineが71円の追加とは良心的過ぎます。Expedited Shippingでさえ追加は646円なので、早く欲しければこちらを選択するという手もありますが、今回は年末年始にゆっくりとMate 7からの移行をする計画なので、Priority Lineを選択しました。
支払いについてですが、クレジットカード決済を選択すると、画面表示の通貨に関わらずドル建てになる = 不利なレートで換算されるので、絶対に止めましょう。画面通りの日本円で決済されるのはPaypalのみだと思われるので、必ずPaypalを利用しましょう。以下は、決済完了後の注文ステータスの画面です。
最終的な支払額は上記の通りとなりました。さすがにここに載せることはできませんが、Paypalから上記の金額(1円以下が四捨五入された52,012円)の支払い明細が届きましたので、上記金額で間違いなく決済が行われたようです。
長くなりましたが、本稿はここまでです。到着したら使用感などを書いてみたいと思います。