Oneplus 11 (ColorOS 13) の初期導入アプリについて、ColorOSのまま利用する可能性を追求するために、中国語が一切わからない管理人が、検索と雰囲気で判別可能な範囲で確認してみました。意外と便利そうなもの、どう考えても日本人には不要なもの、なんで入っているのか理解に苦しむもの、不思議仕様のものなど、実に様々なアプリがありますので、ColorOS 13を使っている、あるいは使おうかどうか迷っている方であれば、斜め読みするだけでも新しい発見があるかもしれません。
前置き
本稿では、Oneplus 11に搭載されているColorOS 13に初期状態で導入済みのアプリについて一つずつ簡単に見てゆきます。管理人はまったく中国語を理解できないので、紹介内容もその前提でということになります (多くの日本人と同じく、漢字の雰囲気から意味を察することができる場合もあるというレベル)。中国語を少しでも理解できる方であれば、違った評価となるかもしれません。
また、本稿の内容はあくまで日本国内で利用するという前提とします。中国国内ではとても有用なアプリが中にはあるかもしれませんが、それは本機を個人輸入しているレベルの人では絶対にわからないことですし、想像することさえほぼ不可能と言えるでしょう。現地に住んでいる方から見ておかしな点があれば、ご指摘頂ければありがたいです。
なお、ここではSIMカードを挿入していない & システムの根幹を成すアカウント (My Oneplus, HeyTap) を作成していない状態で各アプリを起動して挙動を確認しています。SIMカードを挿入すると、あるいはこれらのアカウントを作成・登録した状態だと話が変わってくる可能性がありますが、作成したアカウントに流れたデータを自分で全消去できる自信がないので、ご了承下さい。
初期設定終了直後のホーム画面
それでは本題へ。以下は初期設定終了直後のホーム画面のスクリーンショットです。有効画面数は2画面です (左にもう1画面ありそうに見えますが、実際は “一覧へようこそ” という、組み込みウィジェットを使ったページの作成画面でした)。
以降で各アプリについて見て行きますが、少なくないアプリが “MyOneplus” あるいは “HeyTap Cloud” へのログインを要求してきます。見た感じ、前者はスマホメーカーとしてのOneplus、後者はその提携企業となるクラウド事業者のサービスアカウントのようです。
いちいち言及するのは面倒なので、MyOneplusアカウントとの連携機能があるアプリ名は赤文字に、HeyTapアカウントとの連携機能があるアプリ名は青文字にしておきます。
システムアプリグループ
左から順番に見ていきます。まずはシステムアプリグループです。これらは基本的にスマートフォンベンダ (Oneplus 11の場合は当然Oneplus) が提供しているアプリです。
- Videos (中国語)
普通のビデオプレイヤーかと思いきや、YouTube的なアプリでした。接続先は不明で、どのようなコンテンツ何かも一見ではよくわかりませんでした。 - メモ (日本語)
シンプルなメモ & タスク管理アプリです。HeyTapアカウントにログインすると、クラウドと同期できます。 - 音乐 (中国語)
Videoと同じく、プレイヤーではなくてiTune的なアプリ。こちらもコンテンツがユーザ投稿ベースなのか、それとも公式ベースなのかすら判別できませんでした。 - 連絡先 (日本語)
名前はよくあるやつですが、Google製ではなく同等機能を持つ別アプリです。面白いところだと、(何らかの手段で携帯会社の契約プラン情報を参照して) 残りの通話可能時間やデータ量を表示する機能がありました (日本では使えないと思いますが)。クラウドを利用したバックアップ・復元機能もあるようでした。 - Health (英語 + 一部中国語)
各種健康データを集約できるアプリ。項目に血圧や体重があったり、デバイスの追加画面があるので、スマートウォッチなどと連携できるのでしょう。 - Breenoショートカット (中国語 + 日本語)
Androidの操作をマクロ的に自動化するツールです。下に出てくるBreenoと名前が似ていて紛らわしいですが、できることは全く異なります。マーケットプレイスもあって、他のユーザが作成した自動化を使うこともできるようです。
残念ながら、マーケットプレイスをはじめとするアプリの大部分は中国語のみですが、自分で新しく自動化を作成するUIは完全に日本語化されているので、ここだけは普通の日本人でも十分活用でそうです。実際に有用に活用している方もいるようで、正直このアプリだけは利用してみたいと思っています。 - HeyTap Cloud (日本語)
導入済みのさまざまなアプリでHeyTapアカウントへのログインが求められますが、その多くはこのHeyTap Cloudの利用が目的となっています。無料で5GBまで利用できるようで、提供元はシンガポールのBravo Unicornという会社です。見た感じ、OneplusというよりはOPPOとの関連があるように見えます。 - フォンマネージャー (日本語)
一見スマホの最適化アプリに見えますが、パスワードマネージャや紛失したデバイスの捜索、クラウドバックアップやシステムアプリの管理など、各種便利機能が詰め込まれた、多機能かつ有用なアプリです。
前稿で述べた通りアンチウイルス機能に一抹の不安を覚えますが、有用な機能も多いので、起動時に求められる許可内容をよく確認した上で利用する価値は十分にあると思います。HeyTap Cloudへのログインを求められれますが、これは純粋にバックアップ先として接続するだけで、アプリそのものは単体で完結しているようです。 - OFamily (日本語?)
家族との各種情報交換をするアプリとのこと。ヘルスケア関連の情報 (Healthで収集した情報?) や居場所、写真などが共有できるようですが、HeyTapアカウントにログインしないと何もできません。機能的に家族全員がスマートウォッチなどを含めてOPPOで揃えていないと真価が発揮できないと思われるますし、Google系のアプリでも同じことはできるはずなので、有用と感じる人は少ないでしょう。 - スマートホーム (日本語)
スマートホームのコントロールセンタとなるアプリです。さまざまなデバイスを登録して、このアプリから制御できるようですが、逆に言えば制御すべきデバイスがなければ利用場面がないアプリです。 - Breeno (中国語 + 一部日本語)
起動すると何回か同意が中国語で求められます。すべて同意して先に進むと、やはり中国語の画面が出てきます。画面を眺めてもどのようなアプリか全く想像ができないのですが、ググるとOPPOがGoogleアシスタントと競合するものとして開発しているAIアシスタントとの情報がありました。
画面上部にいるロボットをタッチすると灰色の部屋?に移動して、さらにその中心のアイコンにタッチすると104MBのファイルのダウンロードが始まりました。興味本位で完了するまでそのままにしておいたら、アバターのような女性が出てきました。おそらくは、このアバターと音声やテキストで対話しながらさまざまな操作を実現するものと思われますが、少なくとも音声は日本語に対応しているとは思えず、ほとんど利用価値はないでしょう。 - My Oneplus (中国語 + 日本語)
各所でログインを求められるMy Oneplusのポータル的アプリです。アカウント作成にSMS認証が必要なようですが、日本の電話番号からもいけそうでした。手元のOneplus 7Tだと、設定項目の中に “Oneplusアカウント” というのがありますが、これとは別物のようです (GoogleやFacebookを利用したログインができない)。
メニュー項目だけ日本語ですが、各アイテムの中身が中国語なので活用は難しそうです。Google Playには同名のアプリは存在しないので、My Oneplusとそれに紐づく各種純正アプリは、あくまで中国圏で利用するものだと思われます。 - Zen Mode
お馴染みの禅モード。一定期間スマホから隔絶された生活を送りたい時に利用する。設定した時間だけスマホがロックされて何もできなくなる。ちなみにこのアプリはGoogle Playから入手することが可能で、評判も上々のようです。
その他のアプリグループ
フォルダ単位でいきます。続けて “その他のアプリ” です。ここに入っているのは著名なアプリばかりではありますが、基本的に中国語のコンテンツサービスに結びついているものばかりで、それぞれのサービスへのログインが求められます。中国語がわからない人には無用の長物なので、簡単に流してゆきます。
- Weibo (中国語 + 英語)
中国語で書くと “微博” で、この言葉自体はマイクロブログと言う意味。なぜかメニューだけは英語ですが、コンテンツは全て中国語です。Twitter + Facebook的なサービスで、中国ではとてもポピュラーで、誰でも知っているアプリです。Web版だと日本語のページもある…と思ったら、日本のニュースを扱っている中国語のページです。 - Toutiao (中国語)
中国語で書くと “今日头条”。 端的に言えばニュースアプリですが、AIを活用して記事を自動的に生成するという特徴を持っています。もちろん捏造すると言うわけでなく、インターネットに転がっている情報を収集して、真偽を判断しつつ記事にまとめるとのことです。こちらも中国ではとてもポピュラーなアプリで、Web版もあります。 - 腾讯视频 (中国語)
今度はアプリ名が中国語ですが、英語で書くと “Tencent Video”。Tencentという名前は知らなくても、WeChatやQQという名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。このアプリはビデオアプリとのことですが、Web版のURLを見ればわかる通り、広義ではQQのサービスの一つという位置付けと言えるでしょう。 - 抖音 (中国語)
アイコンを見れば一目瞭然ですが、”TikTok” です。ご存知の方も多いと思いますが、短時間の動画のユーザ投稿サイトで、今や日本を含む世界中に膨大な数のユーザがいます。スマホメインのサービスではありますが、一応Web版もあります。 - 知乎 (中国語)
Yahoo Q&A やOK WaveのようなQAサイトのアプリです。米国のQuoraにインスパイアされて開発されたとされており、今でもコピーとの批判が絶えないようです。知名度はこれまでのものに比べると今ひとつというところでしょうか。Web版ではできることがかなり制限されるようです。 - Ximalaya (中国語)
英語名が正式表記のようですが、中国語で書くと “喜马拉雅” で、英語をそのまま読んだ音の通りヒマラヤのことのようです。日本では競合する類似サービスがないと思われ、日本人向けのサイトもあります。日本ではほとんど知られていませんが、数億のユーザを抱える著名サービスです。 - 番茄免费小说 (中国語)
無理やり日本語で表現すれば、”トマト無料小説” とでもなるのでしょうか。ユーザコンテンツで運営される小説・漫画アプリのようで、管理人が知るごく狭い範囲で言えば、カクヨムに近しいと言えるかもしれません。知名度だけで考えれば、上のアプリ群の足元にも及ばないと思われます。Web版では何もできません。
人気のアプリグループ
その他のアプリと同じく、基本的に中国語を理解する中国人が中国で利用するアプリが中心です。ただ、その他のアプリがスマホネイティブである印象が強いのに対し、こちらはWebサービスがアプリ化された印象です (個人的な感想です)。その他のアプリグループと同じく、アプリ毎のサービスアカウントにログインをして使うものばかりです。
- PDD (中国語)
中国語で書くと “拼多多”、PDDはその読みである “Pinduoduo” から取ったもののようです。Taobao (AliExpress)、京东 (Jingdong) に続く中国国内三番手のECサイトで、共同購入で他サイトとの差別化をしているそうです。一見Webサイトでもお買い物ができそうですが、実質ダミーページでアプリに飛ばされるだけのようです。
現在急成長中で、すでに利用者数ではTaobaoを超えて中国一位となっているようです (売上はTaobaoがまだ首位を守っているとのこと)。執筆時点で日本から利用したという話は皆無でしたが、そのうち話題になるかもしれません。 - 淘宝 (中国語)
漢字の読みから想像できる通り、上で触れたTaobaoです。アリババグループが運営する中国国内向けECサイトで、この海外版がAliExpressということになります。京东と違って国内向けと海外向けが分かれている一方で、Webページにアクセスすると一応海外向けのページもあります。ただ、見る限り日本からの購入は京东よりもハードルは高そうです。 - 京东 (中国語)
ご存知、JD (jingdong) こと京东のアプリです。中国国内第二位のECサイトで、Taobaoとは異なり海外向けのサイトがないため、中国語の壁さえ乗り越えれば海外からの購入もさほど困難ではありません。また、PDDと異なりWebサイトから購入することもできます。
普通に日本で利用できる、Google Playから導入できるものとはエコシステムからして別ということになりますが、見る限り機能的な違いはなく、日本の携帯電話の番号から登録することも可能なようでした。 - 携程旅行 (中国語)
字面から想像できる通り、中国国内の旅行手配を行うアプリです。Webサイトを見る限り日本の携帯電話の番号でもユーザ登録は可能なようでしたが、中国語に堪能な方が中国のマイナーな地域に行く時くらいにしか利用しないのではないでしょうか。
アプリの作りが京东と似ていると感じましたが、無関係のようです。Google Play版もあるようですが、あえてこちらを利用する人は少ないようで、評判は今ひとつのようです。 - 支付宝 (中国語、英語)
日本でも一定の知名度があると思われる、中国で圧倒的なシェアを持つスマホ決済手段です。流石に世界的に著名な決済アプリだけあり、珍しく言語として英語を選択できます。中国国外では、”AliPay” と名乗っているようです。
元々Taobaoの決済手段として開発されたとのことですが、残念ながら海外からTaobaoの支払いをAliPayで決済することはできないようです。また、日本でもAliPay支払いが可能な店舗はありますが、来日中国人向けで日本人が支払うことはできないようです…. - 百度 (中国語)
こちらも改めて書くまでもありませんが、中国版Googleとも言えるBaiduのアプリです。ただ、検索ではなくポータルサイトとしての機能が詰め込まれたアプリなので、ビデオを見たり、買い物をすることもできたりします。
ツール群
どのスマホでも導入されているだろうと思われるような、ごくごく基本的な機能を司るアプリが収められているのがツールフォルダです。基本機能ということもありますが日本語化はほぼ完璧で、十分に普段使いできそうなものばかりです (そのような場面があればですが)。
- 時計 (日本語)
アラーム、世界時計、ストップウオッチ、タイマー機能があるアプリです。管理人が持っていたOneplus 7T (OxygenOS 11) に導入済みのアプリとそっくりの外見でした。タイマーに事前登録済みのものがいくつかあるのですが、歯磨き2分は短すぎる気がします… - 計算機 (日本語)
シンプルで変わり映えがしないアプリケーションかと思いきや、意外にも高機能でした。長さや面積、体積や重量について、さまざまな単位で総合に変換するための機能が組み込まれていて、ハマればとても便利でしょう。関数電卓モードもあります。
また、換算機能には通貨も含まれており、このアプリが直接外部と通信して取得した最新の為替レートに基づき、通貨変換ができます。個人的にこれはとてもいい機能だと思いました。 - レコーダ (日本語)
これも意外にも高機能なアプリで、HeyTap Cloudにログインする必要はありますが、録音データを自動的にクラウドと同期をとる機能があります。また、音声からテキストを起こす機能もついているようです (日本語に対応するかというと怪しいですが)。 - ファイル (日本語)
ファイルマネージャというとWindowsのExplorerを想像する方もいると思いますが、こちらはもう少し抽象度が高いファイルマネージャです。HeyTap Cloudのファイルを操作する機能もあるようです。
プライベートフォルダ (= 暗号化フォルダ、開くには追加の認証が必要なので、操作者本人のみにアクセスを許したいファイルを入れる) もあり、これを有用と感じる方は少なくないのではないでしょうか。 - Quick Game (中国語)
これだけ明らかに浮いていますが、起動するとなぜか電話関連の権限を要求されます。出てくる一覧画面で適当にゲームを選んでタップするといきなりダウンロードが始まります。インストールをしている気配はないので、ストリーミングなのでしょう。
メニューの中にはVIPのような課金要素もあるようですが、My Oneplusアプリの中にも同名のVIPプログラムが見ます。ただ、同じアイコンを持つアプリがHeyFunという名前で提供されており、裏にいるのはHeyTapであることは間違いないと思われます。 - カレンダー (日本語)
比較的普通のカレンダーアプリで、外部のURLを読み込んで表示することも可能です。ただ、その機能を使うためにHeyTap Cloudへのログインが要求されるのは意味不明です。おそらくクラウド側にもカレンダーがあり、そこと同期するという設計なのでしょう。 - コンパス (日本語)
いわゆる方位磁石のアプリ版というだけでなく、GPS機能が有効になっていれば緯度と経緯も出ます。また、面白いのが水準器の機能も持っていて、微妙な傾きとかを検知できます。もっとも、普通にOneplus 11を平面に置くと、背面カメラの飛び出ている部分のおかげで正確に傾きを計測できません。とはいえ、それを理解した上でうまく使えば、有用な場面はあると思います (家を見に行った時とか)。 - メール (日本語)
スマホアプリビルトインで確かにメールアプリはありますが、管理人はそれを利用している人を見たことがありません。起動するとさまざまなメールサービスへのショートカット的なアイコンが並んでいます。中国系のサイトが中心なのは当然ですが、Office 365やGmail, Outlook, Exchangeがあるのは意外でした。 - SIMツールキット (?)
SIMが挿入された状態でないと起動すら完了しないので、今のところは見送り。昔利用していたスマホで見た記憶は確かにあるのですが、現在のメイン機であるOneplus 7Tにはありませんでした。
ホーム画面下に並んでいるアプリ群
なんか見慣れたアイコンのような気もしますが、きっと中身は別物なのでしょう。左から順番に見ていきます。
- 通話 (日本語)
アイコンは異なりますが、中身はシステムアプリ群に含まれる連絡先と同じでした。このアプリにはタブが三つありますが (“通話”、”連絡先”、”データサービス”) 、起動時に最初に通話タブが開くのがこの通話、連絡先が開くのが連絡先アプリということのようです。 - メッセージ (日本語)
起動時に複数の項目への同意を求められます。最近は、怪しげなSMSメッセージの中のリンクをタップするとマルウェアがダウンロードされるとか、不審なWebサイトに接続されるとかするので、それらの対策機能がこのアプリには実装されているようです。もっとも、連携するシステムは中国企業ばかりなので、日本国内での有用性は未知数です。
これらの機能がある分、たとえば手元のOneplus 7Tに入っているOxygenOS付属のメッセージアプリ (Oneplus製っぽい) よりも高機能と言えそうです。 - ブラウザ (中国語 + 一部日本語)
このブラウザは全く正体不明なのですが、ユーザ同意書を見ると同意先がHeyTap Technologyとなっているので、これまでにもクラウドサービス事業者として何度か登場したHeyTapということで間違いなさそうです。何とこのブラウザはGoogle Playにも登録されています。DeveloperはColorOSとなっているので、このOSの公式ブラウザという位置付けなのでしょう。ちなみにダウンロード回数は500万回+とされています。
中華版のブラウザがすべてそうなのかはわかりませんが、ブラウザを起動すると表示されるホームページを変更することができない仕様となっているようです… - カメラ (日本語)
カメラはカメラでそれ以上でもそれ以下でもありませんが、シャッター音を消す設定が最初からあるのが国内製品との最大の違いでしょうか。スマホで撮影した写真で時々問題になる位置情報もオプトアウトすることができますし、素人目には十分高機能に見えます。写真をHEIF形式で、動画をHEVC形式で保存できるようです。
独自機能として “Breenoスキャン”というモードがあり、文字を認識させる、それを翻訳する、写真内のオブジェクトを認識する、それを購入する (画像検索でJDとかの候補を出す) など、いろいろな機能が詰め込まれていました。 - 写真 (日本語)
カメラとかとセットで導入済みになっている、よくある画像ビューワー的なアプリです。同梱のカメラで撮影可能なHEIF形式の画像に対応しているのが珍しいと言えば珍しい点でしょうか。よくあるクラウドバックアップ機能もついていますが、連携先のHeyTap Cloudは5GBしかないので、今時の高解像度の写真を撮っているとあっという間に一杯になってしまうでしょう。
その他のアプリ
ホーム画面に直接置かれている (グループ化されていない) アプリを順番に見ていきます。
- メンバーポイント
アプリ名からして意味不明なのですが、結論からいうと各種デジタルコンテンツ (小説、音声、書籍、漫画) を閲覧するためのアプリのようです。無料コンテンツもあるようですが主力は有料のものっぽく、ログインをすることができるのでどこかの出版社に紐づくアプリなのでしょう (ログイン画面を見る感じでは、MyOneplusでもHeyTapでもない)。 - 設定 (日本語)
これはどのAndroidデバイスにもある設定アプリです。ただ、同じAndroidでもメーカーが力を入れてカスタマイズしてくるところなので、余力があったら別稿で扱いたいと思います。
ちなみに、設定アプリにHeyTapアカウントにログインする機能が組み込まれているので、中華版Oneplus (OPPO) スマホにおけるHeyTapアカウントは、グローバルにおけるGoogleアカウント相当の役割を果たしていると言っても過言ではないでしょう。 - 天気 (日本語)
組み込みアプリでよく見かけるお天気アプリですが、大抵の場合GPSと連携して現在位置の天気を表示する機能があります。しかし、このアプリで設定可能なのは中国国内 + 海外主要都市 (日本は東京のみ) しかありません。この機能を利用するのであれば、素直に国産のアプリを追加導入するべきでしょう。 - App Market (中国語 + メニューの一部日本語 + 設置画面は英語)
Google Play相当のアプリで、これまでに紹介した組み込まれているアプリを含めた、システムに導入したすべてのアプリの更新をここから行うことができます。3ヶ国語が同居するという、なかなか斬新なアプリです。 - OPPO商城 (中国語)
商城 = モールという意味で、要するにOPPOの公式ECサイトアプリです。Oneplus 11から各種小物まで、実にさまざまな商品が販売されています。あくまで雰囲気ですが、京东にとてもよく似た雰囲気があります (配送方法とかはそのものにしか見えない)。日本に発送してくれるかどうかは不明です。 - Wallet (中国語)
名前はWalletですが、お金に関わるあらゆる機能が詰め込まれているようです。中国語なので正確ではないもしれませんが、見る限り借金をしたり、生命保険に申し込んだり、投資をしたり、資産管理したりすることができるようです。
このアプリもHeyTapアカウントへのログイン機能がありますが、これらの情報全てを握られるのは流石に危険な気がする一方で、バックアップを取得しておかないと不測の事態の時にとんでもないことになりそうという予感もあるので、悩ましいところです。 - Game Center (中国語 + 英語)
先ほどのQuick Gameがストリーミングベースのゲームアプリマーケットであったとしたら、こちらはインストール型のアプリのポータルと言えるでしょう。雰囲気からするとplaystation.comに近しい感じで、登録アカウント (HeyTap) にプロファイルやプレイ履歴が紐づき、トロフィーを獲得したりユーザコミュニティに参加できたりするようです。 - Theme Store
そのまんまで、スマホのホーム画面の背景などをカスタマイズするテーマの購入ができるアプリです。見る限りでは、お試しはできるけれども多くは有料のコンテンツのようでした。フォントのダウンロードなどもここからできます。 - 哔哩哔哩 (中国語)
中国では非常にポピュラーな “ビリビリ動画”、通称 “bilibili” です(そのまんま…)。一言で言えば中国版ニコニコ動画で、ジャンルは “弾幕系動画共有サイト” とのことです。実際にいくつか動画を見てみましたが、コメントの流れなどはまさにニコ動そのものでした。このサイトに限らず、中国の動画サイトの映画やアニメは日本から基本的に視聴できないような制限がかけられていますので、注意してください。
名前から容易に想像できるように、“ビリビリ” という名前は某ビリビリ中学生にちなんで命名されたとのこと。超電磁砲は中国でも大人気らしく、bilibili自体が大躍進する起爆剤になったようです。ちなみに管理人も好きで、禁書目録も超電磁砲のいずれもコミカライズとテレビシリーズは制覇しています (2023/1現在、ラノベだけは他作品を含めてどうしても手を出す気になれない)。 - 高德地图 (中国語)
一言で言えば中国版Google Map。ご存知の通り中国からはGoogleのサービスが利用できない or 不安定であるため、このような代替アプリが必要となります。流石に機能的にはGoogle Mapに劣っていますが (二昔以上前のGoogle Mapのような感じ)、基本的な機能は持っているようです。ちなみに日本については地図データそのものが存在しないようで、日本国内での不可能です。 - Kuaishou (中国語 + 英語)
中国国内ではTikTokに次ぐユーザを抱える、ショート動画の共有アプリです。TikTokが若者向けであるのに対し、こちらは地方都市や農村地区をターゲットにしているとのこと。確かに投稿動画の登場人物は普通の大人や子供、動物が多い印象を受けます。当然ではありますが、中国語がわからないと楽しむのは難しいでしょう。 - 一加社区 (中国語 + 日本語)
日本語で言えば “Oneplusコミュニティ”。メニューは日本語化されていますが、コンテンツは中国語のみなので、普通の日本人が利用するのは厳しいでしょう。Google Playにも “Community” という汎用性が高すぎる名前で同じアイコンを持つアプリが登録されていますが、こちらのログイン先はOneplusアカウントなので若干仕様が異なるようです。 - データ移行 (日本語)
Google Playにある “OPPO Clone Phone”、あるいは “Clone Phone – OnePlus app” と同じかと思いましたが、スクリーンショットを見る限りでは別アプリのように見えます。常識的に考えて、ColorOS同士を想定して開発されていると思われ、グローバル版であるOxygenOSとのデータ移行はそもそも動作しないか、少なくとも無保証だと思われます。
初期導入済みアプリの所感
中華メーカーが販売するスマホの中では、Oneplus製品は素のAndroidに近い = 初期導入済みアプリが少ないと言われています。管理人はこれまでグローバル版 = Oxygen OSしか利用したことがありませんが、今回初めて利用したColor OSもそれに通ずる傾向があると感じました。
中華スマホにありがちな、通常の手段では削除不可能 (削除にはroot権限が必要) な大量のアプリがてんこ盛りということはなく、ある程度納得感がある、しかも必要最小限なアプリに限られている印象です。また、初期状態で導入済みのアプリの多くは別途アンインストールする、もしくは不可視にすることが可能になっています (別稿で扱う予定)。
しかし、ちょっと触ってみただけでも実はこれは面白いのでは、と思えるアプリもいくつもありました。管理人はOneplus 11のグローバルモデルが出て、OxygenOSを焼くことができるようになったら基本的に移行するつもりではありますが、ひょっとしてColorOSのままでもいけるのではないか?という気になってきています。
この結論を出すにはもう少し時間が必要ですが、本稿がColorOSを初めて触る人の参考になれば幸いです。