[2023年] VMwareのBlackFriday / CyberMonday

 言うまでもなく、BlackFridayはVMwareの有償ライセンスを1年間の間でもっとも安価に購入 / 更新できる貴重な機会です。ベンダ側としても最大の商機なので、セールについてはかなり事前から広告を打つのですが….今年はそれがまったくなく、気がついたらひっそりと始まっていました。

アフィリエイトプログラムでも情報皆無

 管理人はVMwareの公式アフィリエイトプログラム (Impact) に登録しており、これまではBlackFriday / CyberMondayのかなり前から専用のバナーが用意され、いつどのようなセールが開催されるかについて、事前に情報がもたらされていました。それに基づいて当サイトのコンテンツも更新していたのですが、2023年はBlackFriday / CyberMondayのセールに関する事前情報が皆無で、気がついたらセールが開始されていました。

[重要] VMware Worksation / Fusionのライセンス

 3年前に記事に起したとおり、VMware Workstation (以下WS) / Fusion (以下FS) は、ライセンス的には実質同一商品となっています。VMwareが公開しているvmware-product-guide.pdf (本稿作成時点で2023年11月版)というファイルには、WSについては以下のように、

7.3 VMware Workstation Pro

VMware Fusion Pro. For each license of VMware Workstation Pro that Customer has purchased, Customer may use the Software on Windows or Linux operating systems or Customer may use VMware Fusion Pro on macOS operating systems. Customer’s use of VMware Fusion Pro is subject to Section 7.7.

Non-Commercial Use. Customer may install and use the Software for non-Commercial Use on up to three (3) computers for each license that Customer has purchased.

VMWARE PRODUCT GUIDE – NOVEMBER 2023

FSについては以下のように記載されています。

7.4 VMware Fusion Pro

VMware Workstation Pro. For each license of VMware Fusion Pro that Customer has purchased, Customer may install the Software on Mac Computers or Customer may install VMware Workstation Pro on Windows or Linux operating systems. Customer’s use of VMware Workstation Pro is subject to Section 7.6.

Non-Commercial Use. Customer may install and use the Software for non-Commercial Use on up to three (3) computers for each license the Customer has purchased.

VMWARE PRODUCT GUIDE – NOVEMBER 2023

 簡単にまとめると以下の通りです。

  • WSとFSはそれぞれもう片方の製品として利用することができる。
  • 非商用利用であれば、1ライセンスで最大3台に導入することができる。

 ただし、VMwareの内部では別製品として管理されているようで、WorkstationからFusionへのアップグレードはできませんし、その逆もまた然りなので、注意が必要です。

VMware BlackFriday / CyberMondayの開催期間

 2023年11月23日0時 (日本時間) 現在、VMware Storeを訪問すると、サイトの中央あたりにひっそりと以下のバナーが設置されています。

 このバナーをクリックすると、セールが開催されているページに遷移します。ただし、このページのどこを見ても、BlackFriday / CyberMonday Saleの開催期間は記載されていません。ちなみに昨年度 (2022年) は以下の通りでしたが、前述の通り11/23 0:00時点でセールは始まっていたので、あまり参考にならないかもしれません。

  • Black Friday: 2022年11月23日 22:00 JST ~ 2022年11月28日 21:59 JST
  • Cyber Week: 2022年11月28日, 22:00 JST ~ 2022年12月3日 1:59 JST

2023年BlackFriday / CyberMondayのセールの内容

 セールに関する予告が皆無ので、ここでは執筆時点で開催中のBlackFridayのセール内容を簡単にまとめておきます (CyberMondayについては、当該期間に突入して内容がわかったら追記します)。なお、前述の通りVMware WS/FSは実質同一製品で価格も同一なので、ここではまとめて書きます。

 また、本稿作成時点でセールが開催されていたのは米国ストアだけでした。日本をはじめその他の国々についてもBlackFriday / CyberMondayのバナーはあるのですが、それをクリックした先のページは通常運転で、何のディスカウントも確認できませんでした。ひょっとしたら時差の関係かもしれませんが、もしセールがあるようだったら別途更新します。

VMware Workstation Pro / Fusion Pro

  • 新規ライセンス : $199 → $139.3
  • アップグレード : $99 → $79.2

VMware Workstation / Fusion

  • 新規ライセンス : $149 → $104.3
  • アップグレード : $79 → $63.2

 割引率は、新規ライセンスがいずれも30%引き、アップグレードがいずれも20%引きとなっています。過去には最大45%引きの限定セールがあった時代もあるので、お買い得度はかなり下がったと言わざるを得ません。それでも、有償ライセンスが通年でもっとも安くなるタイミングであることは変わらないのですが…

支払額を10%安くする方法

 これはVMwareのストアに限りませんが、最近のオンラインストアは登録先の住所を見て、適切な税率を設定するようになっています。管理人が試してみたところ、Checkout画面でBilling Informationとして日本の住所をSubmitすると、10% (消費税) が上乗せされた金額が支払額になりました

 しかし、もしあなたが米国に住所を持っていれば、その住所を登録することで消費税を払う必要がなくなる可能性があります。管理人がかつてEbayで買い物をする際に利用していた配送代行サービスから提供されていた米国の住所をSubmitしたところ、商品代金 = 支払額となり消費税は加算されませんでした

 米国だと州によっても税率が異なるので、ひょっとしたら州によっては税金が加算される州もあるかもしれませんが、少なくとも管理人が住所を持っている州は無税でした。

残念感はあるが、それでもお買い得なのは事実

 過去のセールを考えるとここ数年、特に今年のBlackFriday / CyberMondayのセールのやる気のなさはこちらも力が抜けてしまいますが、それでも年に一度の大チャンスであることには違いありません。特にアップグレードに関してはアップグレード元のバージョンの制限があるため (二世代前まで)、手持ちのライセンスがある方は果たして今年見逃しても大丈夫か (来年でもアップグレードが可能か) どうかをよく考えましょう。

 しかし、自分の周りを見渡しても、かつての VMware が提供する仮想化製品を利用している人は少なくなりました。Windowsであれば Oracle VirtualBox、MacであればUTMParallelsを利用する人も増えているので、VMwareはむしろ出血大サービスをしてでも新規顧客を獲りに行くべきだと思うのですが、このやる気のなさは何なのでしょう。本稿を執筆している2023年11月23日、VMwareのBroadcomへの売却が完了し、企業としてのVMwareは消滅してしまいましたが、ブランドとしては残るようなのでぜひ頑張ってもらいたいものです。

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